【レビュー】 マランツHD-DAC1を購入しました。そして手放しました。 

HD-DAC1

FOSTEX HP-A3のオペアンプを交換して楽しんだ後から、据え置き型ヘッドホンアンプが気になり始めました。
そこでいくつか試聴し、発売直後にマランツのHD-DAC1を購入しました。


その際に比較したのは以下の5機種です。

FOSTEX HP-A8
HP-A3の上位モデル。DAC部にAKM4399を採用し、デジタルフィルターにミニマムディレイを採用。プリエコーの無い自然な音色が特徴。入出力が豊富でスイッチャーとしても便利そう。発売から数年経ち値段が5万程度と手頃になっていました。以前試聴したときはこれといって変な音がしないアンプで良い感じだった。ただ、仕様が古いので最新の再生フォーマットに対応していない事と、試聴しに行ったとき試聴機が用意されていなかったため候補から外してしまいました。これが後悔する結果に……

マランツ HD-DAC1
最新のモデルで、流行のバランス接続には対応していませんがその分ヘッドホンアンプに力を入れたとの触れ込みでした。実際聞いてみると空間表現がとても優れているように思えて、HD650やT1を軽々駆動しているように聞こえました。OPPO HA-1と比べると淡泊で特徴らしいものは無いのですが、セール中なのか値段も安くなっており悪くないと思って購入しました。

OPPO HA-1
中国OPPOの創業者が設立した、OPPO DIGITALのハイエンドヘッドホンアンプです。DACにESS ES9018を採用しています。またヘッドホンアンプはフルバランスA級アンプで、とても豪華な仕様です。値段も代理店のエミライが絡んでいることもあり15万円オーバーと中々高価です(海外通販なら12万程度で購入できますが、電圧の問題が……) 音質はというと高い解像感でありながらウォームさも兼ねそろえており、それでいながらカラッとした鳴り方で好みでした。思わずクレカで買おうかと思ったほどですが、冷静に考えて高すぎるのでは無いかと思いとどまりました。試聴した中では一番好印象でした。

デノン DA-300USB
量感のある低音と優しい高域と思いました。楽しく聞けて好ましい音色です。ただ、ヘッドホンアンプの出力が弱めなのかHD650だと音量が取りにくいです。当時はHA-1の印象が良すぎて霞んでしまいました。冷静に思い返せば値段を考えても良いヘッドホンアンプじゃないかと思います。

パイオニア U-05
実売7万程度でありながらバランス接続に対応し、ESS ES9016x2基を搭載して十分な性能を持っています。T1とT90とHD650バランス接続で試聴しました。かなり硬質でクールな音色で横へ広がりのある音質です。高解像で繊細な音ですが、どことなく耳障りな感じもします。低音の量感は十分あり締まりもありますが、アタック感が弱いような気もしました。変なたとえですが高性能ツィーターとミドルレンジスピーカーを一緒に鳴らしているような音色でいまひとつまとまってない印象を受けました。期待していた分がっかりだったと記憶しています。


■ HD-DAC1の印象

まともなヘッドホンアンプはFOSTEX HP-A3ぐらいしか所有していませんでしたので、HD-DAC1にHD650を繋いで自宅で聞いたときはスッと広がる音場に驚き思わずニンマリしました。これがハイエンドオーディオの入り口なのかと思うと恐ろしくなります。

アンプ出力は十分過ぎるくらいで、HD650ですらローゲインで事足ります。面白いのがゲイン設定で、Low、Mid、Highの3つから選べるのですが負帰還量を調整しているため音色も変わってきます。Lowが最も負帰還量が深く、端正な鳴りです。曲によっては重く感じるかもしれません。Highになるほど負帰還量が浅くなり解像感が上がりますが曲によっては荒々しい印象を受けます。私は負帰還量が浅いHighが好みなのですが、相性の良い曲を選ぶのが面倒になり、最後ら辺はMidで聞いていました。HD650にはHighが合っているようです。Fidelio X1やDT990 edition 2005にはMid、ATH-M50xにはLowを選んでいました。ヘッドホンの感度に合わせて選ぶのが普通なんでしょうが、思ったより音が変わるので好みで選べば良いと思います。

HP-A3や低価格アンプと大きく異なるのは音場の広がりです。ヘッドホンで有りながら閉塞感が無くスピーカーで聴いているような空間表現で耳横で鳴っているはずのヘッドホンがHD-DAC1を通して聞くと存在感が無くなります。前方からスピーカーで鳴らして聞いているようなイメージを持ちました。音色は高域は繊細で少し多く、中域はフラットよりやや遠目。低域は柔らかい印象です。ミッドローは控えめですが、ローエンドはしっかり鳴っているので不足感はありません。ただこれといって印象に残らない音でもあります。

手持ちのヘッドホンで最も相性が良かったのはHD650との組み合わせです。マランツらしいスッと伸びた高域と相性が抜群で初めてまともに鳴ってくれました。HD650は特にアンプを選ぶと言われますが、その理由が分かった気がします。

購入してしばらくの間、とても良い買い物をしたと手持ちのヘッドホンをとっかえひっかえしながら楽しんでいたのですが、段々と音場の広さというのでしょうか、楽器の位置関係が広がりすぎて逆に曖昧に感じるようになりました。悪く書くなら響きが良すぎて人工的に感じる場面があるのです。奥行き感を演出しすぎに思う場面もしばしば。後処理でディレイなどを加えた曲ほど悪い方向にはっきり鳴らしてしまうので耳障りに聞こえるようにもなりました。ボーカル入りの曲よりもアコースティックな曲を好む人には良いのかもしれませんが、HP-A3等と比べて曲を選びます。


■ そしてHD-DAC1を手放した

半年ほど使い、どうやら私にはマランツの音が合わないのではないかと思うようになりました。ヘッドホンアンプ部の性能は確かに素晴らしいのですが、DACの味付けが強すぎなのか好みと噛み合ってくれず聞いていて疲れます。HP-A3に戻してみると解像度や空間表現は明らかに劣るのですが、わかりやすく盛った低音と旭化成DACらしい癖の少なさでこちらの方が好みに近かったです。

店頭で試聴してまで選んだはずでしたが、半年を経たず売却しました。
その後価格下落の激しいFOSTEX HP-A8を購入。これがずばり正解でした。

良い悪い点はいろいろありますが、何よりも聞きやすい音色がとても気に入りました。ヘッドホンアンプはいまいちとの話もありますが、聞いた感じでは十分優秀な部類と思います。HD-DAC1と比べれば出力や駆動している感は落ちますが、ゲイン設定を増やせばかなりの音量で流せます。

HP-A8を購入して良かった事は、PCと接続したときの安定性がピカイチな点でしょうか。電源のオンオフはもちろんのこと、スリープからの復帰時も安定して動作します。HP-A3の時はバスパワー動作の為なのか時々ノイズまみれになり正常に音が出ない現象が起きました。

HD-DAC1はブラウザなど複数のアプリを起動していると時々音が出なくなるトラブルが起きます。原因はデバイスを排他モードで動かしているので、その切り替えが上手くいっていないのだと思われます。HP-A3の時もHP-A8もオーディオプレーヤーを先に排他モードで再生しているとブラウザから音が出なくなりますが、アプリを一旦終了させれば正常に動作します。HD-DAC1はなぜか復帰せず再起動するまで音が出なくなる現象がちょくちょく発生してドライバーが不安定な印象でした。

また、再生するビットレートが変わるたびに内部のメカニカルリレーが「カチン」と鳴り響き、静かな部屋だと思いの外気になります。某ゲームをプレイすると常時カチカチ鳴っていて耐久性大丈夫だろうかとやや不安になります。実際は数万回以上の耐久性あるそうですから問題ないようですがデスクトップに置いて利用している以上、音は気になります。

反面、残念なのはHD650が平凡な鳴りになってしまったことですね。HP-A3と比べるなら解像感、音量、歪み感の改善を実感できましたが、HD-DAC1を知ってからでは物足りないです。HD650も過去の遺物扱いされがちですが、アンプ次第で化けます。まぁそんな高性能アンプ通せば何でも良くなりますけど・・・・・・定価10万円のアンプにしては今ひとつと言ったところです。内部を開けてみると、レギュレーターとパワー段はディスクリート構成みたいですが入力部らしき所にOPA604x2を使っていてオールディスクリートとはいったい?と思ったりしなかったり。もっとも実売5万円台まで落ちて、中古では4万円台で投げ売りされていることを思えば期待値以上の完成度だと思います。


安定性の高さと、癖の少ない無難な音質でHP-A8は気に入っています。購入してもうすぐ1年経ちますが、よっぽど優れた音質の機種が同価格帯で現れない限り使い続けようと思います。
[ 2017/02/15 02:07 ] ヘッドホンアンプ | TB(0) | CM(0)

【改造】 HP-A3のオペアンプを交換して遊ぶ。 

HP-A3内部正面


少し前の話になりますが、愛用していたヘッドホンアンプ FOSTEX HP-A3のオペアンプを交換して音質変化を楽しんでみました。

前々より気になっていたオペアンプ毎の音質差というものを体験したくなりました。
ただ回路定数を変更しないでオペアンプを交換するというのは発振・破損の可能性もあり、とてもリスクの高い行為です。
正常に動いているように思えても実はおかしな音になっている可能性もあるわけです。

本当ならば交換するべきではないと思うのですがHP-A3はオペアンプの交換実績が割とあちこちにあるので定番どころであれば大丈夫なのかなと思い切って試してみました。

用意したオペアンプは以下の7種類。どれも秋月電子で入手できる定番品です。
ソケットにかかる電圧を測ってみると±5Vしかないのでその範囲に収まるモノをそろえてみました。
その中でもなるべく発振しにくい物に限定しています。

リンク先 データシートPDFなので注意。

1.NJM5532DD (JRC)
2.MUSES 8820 (JRC)
3.MUSES 8920 (JRC)
4.OPA2604AP (Texas Instruments)
5.LME49860NA (National Semiconductor)
6.OP275 (Anarog Devices)




□ オペアンプの試聴レビュー
先に断っておきますが、以下の内容はごく僅かな差を大げさに書いています。
変化の度合いで言えばヘッドホンを買い換えた方が効果的です。


OPA2134PA (Texas Instruments)
HP-A3内部オペアンプ

HP-A3の標準オペアンプOPA2134PAです。
旧バーブラウン、現行テキサスインスツルメンツから発売されているFET入力のオペアンプです。
ユニティ・ゲインで発振しずらくデータシート特性も悪くないうえ安価なので採用例が多いようです。
いくつか交換してみて最も無難な音質と思いました。少し上下の伸びが抑えられた雰囲気。
艶や奥行き、音場の広がりはあまり感じません。低音はやや盛り上がりますがこれといって特徴が無い。
このオペアンプ用に定数も設定されてあるだけありHP-A3に最も合っているように思えます。
これを基準にして交換した際の違いを確かめてみます。


1.NJM5532DD
NJM5532DD

新日本無線(JRC)のFET入力オペアンプです。業務用機器に採用例が多いようです。
差し替え一発目で「ギュィン」と盛大なポップノイズが出てしまいました。やらかしたと思うほど大きかったです。
まとまった塊感のある音質です。低音の量感があって押し出し感の強い音ですね。
解像度はOPA2134より落ちる印象ですが不自然さが無く安心して聞いていられます。
やや高域の伸びが足りないのでHD650には向かない印象ですが、Fidelio X1だと楽しく聞けました。
どことなく懐かしい雰囲気もあり気に入ったのですがポップ音の問題もあり使用はあきらめました。


2.MUSES 8920
MUSES8920

同じく新日本無線のFET入力オペアンプです。あちこちで高音質と話題になっているようです。
上位モデルにMUSES01というオペアンプもあるのですが、こちらは3千円後半もする超高級オペアンプで動作電圧も高めなので用意しませんでした。

音質はHP-A3に最適との話もあるだけあってクリアさや分離感はOPA2134を上回ります。
キラキラした繊細な高音で少しハイハットが目立つ感じもしますが、低音に芯があり全体的に聞きやすいですね。
ただ私の好みと違うのか聞くほどに疲れやすい音色なのが難点です。
脚色が目立ち、派手で癖のあるオペアンプだと感じました。あまり好きな音じゃないです。


3.MUSES 8820
MUSES8820

新日本無線のバイポーラ入力オペアンプです。上位モデルはMUSES02
MUSES 8920と同じシリーズですが、音質はだいぶ異なります。こちらの方が好みでした。
音質は丸みを帯びた雰囲気がしてどことなくNJM5532DDに近い感じがします。
その割に分離は良く、低音もふっくらしてオペアンプでありながらアナログ的な良さがあります。
少し線が細いようで厚みが足りない感じもしますがOPA2134より広がりがあって結構良い感じ。
全体的に好印象ですが、MUSESシリーズ特有の癖のような物が気になります。
こう、高音がすっと伸びずに踏みとどまっているような、垢抜けない雰囲気でどうもHP-A3には合ってないのかもしれません。


4.OPA2604AP
OPA2604AP

テキサスインスツルメンツのオールFETオペアンプです。定番のオペアンプですね。
高音の響きに特徴があります。OPA2134のレンジを広げた感じでしょうか。
中域が落ち着いているので音場が広がって聞こえます。音に厚みも乗り、妙に説得力のある音です。
MUSES 8920と比べると湿っぽくて曲を選ぶ印象。アコースティックな楽曲にとても合います。
少し曇りのある音質なのでボーカルの入った曲と相性が悪く感じました。


5.LME49860NA
LME49860NA

リニアテクノロジーのバイポーラオペアンプです。他と比べて一つ飛び抜けたスペックを誇ります。
聞いた瞬間これだ!と思いました。解像感が高く抜けの良い音質です。
MUSESやOPAシリーズよりも響きが抑えられて変に強調された部分がありません。
OPA2134と比べてみると、低音の量感は少ないですが不足感は感じませんでした。
音の立ち上がりが鋭く、それでいて分離しすぎないのでとても聞きやすい。
派手な音色のMUSESなどと比べると面白みが無いのですが、すごく気に入りました。
またポップノイズも少なく素性の良さを感じます。常用するならこれだと思いました。


6.OP275
OP275

アナログデバイセスのバイポーラオペアンプです。
なんとなく買ってみたのですが、意外といい音がします。
LME49860NAに次ぐ透明感があり、またボーカルが艶やかでオーディオ的な音がします。
OPA2134のレンジを上下に広げた印象を受けました。音場はどちらかというと狭いと思います。
嫌みさがなく、しかも安いのでLME49860NAと甲乙つけがたい。
あえて比べるなら高音が少し耳障りになる事があるため、聞きやすさで言えばLME49860NAが上でしょうか。
ヘッドホンによってはLME49860NAよりも好きという人もいると思います。


□ 結論

一番無難に聞こえるのは標準のOPA2134です。数あるオペアンプの中でメーカーが選択しただけあります。ただ、あえて交換するとなると私はLME49860NAが最もバランス良くOPA2134より優れていると感じました。少し高音が強くでますが、それを除けば解像感、音場の広がり、レンジ感、分離などどれを取っても良く聞こえました。

オペアンプ一つ交換するだけで印象が変わるのは面白い物ですね。
[ 2016/09/01 03:31 ] ヘッドホンアンプ | TB(0) | CM(0)

NTT西日本の無線LANカードSC-40NE「2」を解約・返却しました。 

NTT西日本フレッツ光に加入時にレンタルしていた無線LANカードSC-40NE「2」を解約・返却しました。

ホームゲートウェイ(以下HGW)のPR-500KIに差し込むことでIEEE802.11ac 866Mbpsに対応した無線LAN機能が利用可能になります。

毎月108円でレンタルでき故障した時も余計な費用が掛からないという点と、追加で無線LANルーターを用意せずに済むのでレンタルしたのですが、思っていたよりも電波到達距離が短い。また手持ちのスマートフォンやタブレットだと接続が不安定なのか切断が多発。交換してもらいましたが改善せず、仕方がなくNECの無線LANルーターを導入したところトラブルなく接続できているのでやっぱり相性が悪かったという結論にいたり、レンタルを解約することにしました。

NTT西日本のフレッツ公式サポートページを見ても解約手続きの項目が見当たらなかったで「0120-116-116」に電話をしました。
流れとしては以下の通りです。

1.ガイダンスに従いダイヤルを押してオペレーターに繋げてもらう。
2.「HGWの無線LANカードを解約したい」と申し出る。
3.「契約者名」「電話主」「契約者との関係」「住所」を尋ねられるので答える。
4.返送用郵送キットが送るので郵便局かローソンに出すように言われる。
5.「本日付で解約になる」と言われるので了解する。

平日に連絡したのでオペレーターにすぐ繋がり実質3分で解約手続きが行えました。
ご参考までに。
[ 2016/03/22 16:36 ] インターネット | TB(0) | CM(0)

【ヘッドホン】 やっぱり買って良かったHD650 

hd650dt990.jpg
HD650とDT990 edition 2005


気温が上がるにつれてHD650の使用頻度が増えました。

適度な暖かみとフラットで聴き疲れしにくい特性に再び惚れ直しています。
スピーカーで聴いているかのようなナチュラルな音場感が気に入りました。

側圧も当初より緩くなり、装着感の良さが手持ちのヘッドホンの中で最高になりました。
軽量なヘッドホンは使いやすいです。

HD650は高域再生の滑らかさとボーカルの艶っぽさに毎回感心させられます。
低域は緩めで勢いや音圧は大人しいですね。
打ち込み系の楽曲ではもう少し深みがあればと思うこともあります。
このあたりはFidelio X1が得意とする点でしょうか。

低域の沈み込みはX1が上手いと思いますが、HD650の音場感はとても好み。
上手い具合に使い分けできています。


そしてHD650の後ろに飾っているDT990 edition 2005は低域の厚みと
高域のしゃっきり感がとっても素敵。

HD650をフラットとするなら、X1は深みのある音でDT990は分厚い音でしょうか。
高域の鳴り方が独特で、シャリシャリよりサリサリと書いた方がいいのかも。
ドンシャリと書いても良いのですが、低価格帯にありがちな薄っぺらさが無く
HD650より広い音場と低域の重量感が気に入っています。
ジャズのライブ録音を再生するとHD650がいらない子に思うほど。

ウッドベースの厚みや背後にいる観客のカチャカチャノイズなどがリアルで
演出性の高さでこのヘッドホンに敵う物はそう無いとさえ思えます。

長時間聞くにはやや疲れやすいと思いますが、こんな個性的な音を出すヘッドホンに
中々出会えそうもありません。HD650を使うようになってから使用頻度は減りましたが、
時折DT990で聞きたいと思う曲が出てきてしまうので未だに手放せずにいます。

DT990PROなら実売で2万円以下。それでいてこの音質。
アンプを持っているのならこれほどハイパフォーマンスのヘッドホンもそうないと思えます。
友人に聞かせたところ意外と好評で、HD650よりも勢いがあって上質という評価でした。

しばらくはこの2本で楽しもうと思っています。
[ 2015/07/03 00:09 ] ヘッドホン・イヤホン | TB(0) | CM(0)

HP-A3のノイズ問題がやっと解決した。 

昨年購入したヘッドホンアンプHP-A3が、スリープ/休止状態から立ち上げたときに
ノイズが入る場合があったのですがようやく完全に解消しました。


□ 不安定になるのは電圧降下が主要因か?

USB電圧/電流チェッカーを購入してデスクトップPCのUSBポートを測定しました。
起動時に電圧が4.68Vまで降下する場合があり、HP-A3が不安定になったようです。
規格上4.75V~5.25Vまで許容範囲なのでアウトですね。

シャットダウンしてからの起動だと正常に動作するのは、コネクションが成立する
タイミングが異なるからでしょう。

無負荷時は5.05Vで安定しています。
全てのポートに機器を接続すると4.86Vまで電圧が降下してしまいました。
この状態でスリープから立ち上げると負荷が集中し電圧が一瞬下回るようです。

PCI Expressに増設したUSB3.0ポートは補助電源に接続しているので
安定してくれると思ったのですが、実際は内蔵ポートとさほど変わりません。
ポート全てに接続しても4.87Vを下回ることは無かったので安定性はこちらが上かな。
ただし、USB DACによってはUSB3.0自体と相性が悪く不安定になる機種もあるらしく
可能ならUSB2.0ポートを利用した方が余計なトラブルが無くて良いのかもしれません。


□ 実はUSBレシーバーに原因あり?

電圧降下が原因だと目星がついたので対策することにしました。
一番手っ取り早いのはUSBポートに接続する機器を最小限に抑えることです。
しかしそれでは使い勝手が悪くなってしまうので次の手段として電源を分離することにしました。

HP-A3はバスパワー専用のため、USBケーブルから電源線を分岐させる必要があります。
その場合は加工するか、電源線を二股に分岐させた市販のケーブルを使用します。
またセルフパワーのUSBハブを経由するのも手ですね。今まではこの方法をとっていました。

それでも電力供給に問題が無いにも関わらずノイズが発生する事がありました。
もしかするとHP-A3のUSBレシーバにも原因がありそうです。


□ HP-A3は192kHz 24bitに対応していました

内部を開けて改めて調べてみると主要なチップは以下の物でした。

USBレシーバ: TENOR TE7022L(96kHz 24bit)
DAIチップ: シーラスロジック CS8416(192kHz 24bit)
DACチップ: 旭化成 AK4390(216kHz 32bit)
ヘッドホンアンプIC: Texas Instruments TPA6120A2


本来TE7022Lのサンプリング周波数は32kHz / 44.1kHz / 48kHz / 96kHz (88.2kHzは非対応)ですが、HP-A3では何故か96kHzに固定されています。そのためUSB接続の場合はWindows標準のカーネルミキサーが自動でアップサンプリング処理を行っています。

DAIチップはCS8416で、こちらは192 khz 24bitまでの入力に対応しています。
FOSTEXの仕様ページにはS/PDIF(32kHz ~ 96kHz)と記載されていますが、CS8416の仕様上192kHzまでの入力に対応していなければおかしいです。記載ミスでしょうか?

せっかく192khz 24bitに対応しているインターフェイスを備えているのに、USBレシーバ側で96kHzに制限されているのはもったいない。以前購入した上海問屋のDN-11221ですら192kHz 24bit対応です(シーラスロジック CM6632A)

もし技術的な問題でUSB入力を96kHzに固定しているのなら、S/PDIF接続にすることでノイズ源たるパソコンから切り離すことができ、ノイズ問題を解消できるのでは無いかと考えました。それと192kHz入力が可能であれば音質の改善も期待できそうです。早速試すことにしました。


□ HP-A3をS/PDIF入力で運用することにした

DN-11221をD/Dコンバータ(以下DDC)として使用し、S/PDIF端子からHP-A3へ接続します。
構成は以下の通りです。

PC → USBケーブル → DN-11221(S/PDIF光出力)
                ↓
               光角形ケーブル
                ↓
               HP-A3(S/PDIF光入力) → ヘッドホン出力
                ↑(ACアダプターからUSBケーブルで電源供給)


電源はDN-11221はACアダプターとUSB端子からの二重供給。
HP-A3はAnkerの60W ACアダプターからUSBケーブルで供給を受けます。
このUSB ACアダプターは最低5.05V~最高5.27Vまで必要に応じて変動します。
高負荷をかけてみましたが5.05Vを一度も下回ることはありませんでした。優秀です。

手持ちのハイレゾ音源を再生し、DN-11221で192kHz 24bitを出力してみました。
結果、HP-A3でもS/PDIF入力であれば192kHz 24bitを正常に再生できることが確認できました。
他のサンプリングレートも試しましたが88.2kHz、176.4kHzなども問題なく再生できています。
音質は正直なところ差は感じませんが、今まで強制的に96kHzで聞いていたので精神的にスッキリしました。

肝心のスリープ時のノイズ問題も1ヶ月経過した現在まで一切発生していません。
USBケーブル1本で簡単接続できることが売りのHP-A3ですが、USB周りの相性問題の事を考えると複合機は考え物だなと思ってしまいました。DDC→DAC→アンプはお金がかかるけど、最高の環境を求めるなら一度は試してみたいものです。


ちなみに後継のHP-A4は分解写真を見ると、TIのDSP(TMS320C5505)がUSBインターフェイスやDSD処理を受け持っていて、DAIに旭化成AK4118AEQ、DACにバーブラウンPCM1792Aを採用しているようです。

USB DACはUSB周りの進化が大きそうですね。PCオーディオである以上、安定性も大事。
どうしても相性悪いようなら買い換えも一つの手ですね。
[ 2015/05/19 11:24 ] ヘッドホン・イヤホン | TB(0) | CM(0)