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【ヘッドホン】 DT990 edition 2005とDT880 edition 2005とT90の違いを確かめる 【分解】 

昨年、DT990 edition 2005、DT880 edition 2005、beyerdynamic T90を購入しました。
外見は共通するパーツが多く似通っています。

しかし音については質感は似ているものの音色は結構異なっています。
DT990EとDT880Eはドライバーが共通という話をどこかで見たのですが、別物に聞こえます。
中身がどうなっているか気になったのでイヤーパッド遊びのついでに分解してみました。



■ 外観の違い

DT990 edition 2005 ハウジング
DT990 edition 2005のハウジングは金属製。換気扇のような見た目です。
スリットの中は黒いフィルターが見えています。
他に無い独創的なデザインだと思います。

DT880 edition 2005 ハウジング
DT880 edition 2005のハウジングは金属製。パンチング加工されています。
外からは中身が見えません。
銘板が金属プレートになっています。もしかして音に影響を与えていたりする?

T90 ハウジング
beyerdynamic T90のハウジングは樹脂製のきめ細やかなメッシュです。
写真だと地味ですが、実物は一番質感が良いですね。

外側DT880E、内側DT990E
どういう理由なのかDT880EのヘッドバンドはT90やDT990Eよりわずかに短いです。
写真では上がDT880E、下がDT990Eになってます。
感覚的に10mmほどですが、全開に伸ばしてもギリギリ。個体差?




■ 分解の仕方
※簡単なので写真はありません。

1.イヤーパッドを外す。
2.リング状のドライバーストッパーを外す。
3.前面フィルターとドライバーが取り外せます。




■ メッシュフィルターの違い

DT990E イヤーパッド
DT990Eの前面にあるスポンジフィルターです。
ちなみにイヤーパッドはDT990/DT880は同一型番。毛足の長いベロア生地。
T90は毛足が短いマイクロファイバーです。

DT990E 薄いフィルター
DT990Eのフィルターは透けて見えるほど薄く、密度も低め。
音抜けが良さそうです。

DT880E 前面フィルター
DT880Eの前面フィルター。2枚貼り合わせてあります。
黒い面が耳側で布っぽい質感。灰色の面がドライバー側でDT990と同様のスポンジでした。

T90 前面フィルター
T90の前面フィルターはDT880Eと同等のようです。




■ ドライバーを見比べる (音響レジスタ側)

DT990E 音響レジスタ
DT990Eのドライバーユニットです。
音響レジスターは白い和紙のような素材で障子みたい。
中央部が特に薄く、青いダイアフラムが透けて見えています。

DT880E 音響レジスタ
DT880Eはこんな感じ。
音響レジスターはDT990Eと同じですが、フェルト状の厚いフィルターが貼り付けてあります。

DT880E 黒フェルトフィルター
横から見ると5mmほど盛り上がっていることが分かります。
DT990Eより低音が弱く感じたのはこのフィルターで抑制していたからでしょうか。

T90 音響レジスタ
T90の音響レジスターはDT990Eと似ています。見比べても違いが分かりませんでした。




■ ドライバーを見比べる (マグネット側)

DT990E ドライバー マグネット
DT990Eのドライバー本体です。別名レガシードライバーとも。
前にMDR-Z700DJのドライバーを見たことがあるのですが、それと比べて大変精密かつ複雑。
とても作り込まれている印象。

ドライバーハウジングのポートからちょっとだけダイアフラムが覗けます。
なんかダイアフラム凸凹しているように見える。

DT990E 磁石
T90には敵いませんが、それなりに強い磁力。
くっつけた状態で降ってもそう簡単に倒れません。

DT880E ドライバー マグネット
DT880Eのドライバー本体です。
こちらもDT990Eと似ていますが、さらに薄いメッシュフィルターが張ってあります。
どんな風に音に影響を与えているのだろうか。

T90 ドライバー マグネット
T90のドライバーです。中央のメタルと青い樹脂がいい感じ。
マグネット側はフィルターらしいものは無く、音の抜けが良さそう。

1テスラに及ぶ磁束密度が特徴でテスラドライバーとも呼ばれています。
音楽のボトムを支える重低音から透き通るような高音域まで優れた再生能力を提供とのこと。
初回生産分以降は一部を樹脂製に置き換えた新型ドライバーになったそうです。

T90 テスラドライバー
別角度からもう一枚。
樹脂パーツの穴もレガシードライバより多いです。
テスラドライバーの名の通り超強力で、クリップ程度ならハウジングの上からでも張り付いてしまいます。
カセットテープ近づけたら影響受けそうなほど。エアチェックしていた世代は要注意です(え、古い?)

T90 ダイアフラム
中央のベンチポートからはダイアフラムが確認できます。
ゴルフボールの表面みたいに凸凹している。
これがbeyerdynamicらしい高域表現に繋がっているのかも。
もっと中を見たいけど接着されていてこれ以上無理でした。




■ 吸音材にも違いが

DT990E 吸音材
DT990Eの吸音材です。ドーナッツ状で中央開口部から背圧を逃がしています。
DT880Eと見比べましたが同じ形状、材質で違いはなさそう。

T90 吸音材無し
T90のハウジングには吸音材がありません。中央とその周りに穴が開いているだけです。
DTシリーズとT90は高域の量に大きく差があると感じましたが、吸音材の有無で差をつけているのかな。
ということはDT880Eの吸音材剥がしたらT80……になったりして。

穴から見えているパンチングメタルもDT880Eと似ている気がする。
まさかこれも一緒?




■ まとめ

DT990EとDT880Eを分解して見てみると、確かにドライバー自体は共通でした。音質の傾向は、音響フィルターと吸音材、ハウジングで調整していることが分かりました。DT770は所有していませんが調べてみるとイヤーパッドが密閉型専用で、こちらもドライバーは共通らしいです。T90についてもドライバーこそは違いますが、DT880Eをベースにして音質調整したのだろうと想像がつきます。

DT880E → ベースとなったモデル。フラットなサウンド。
DT990E → DT880Eからフィルター2枚を省いて低域の制限を取り払った。
T90 → DT880Eからフィルターと吸音材を抜いてテスラドライバーに入れ替え。高域をさらに伸ばした。

ヘッドバンドやハウジングのデザインなど、完成された部分は共通化することでコストを抑えながら重要な音響部品に注力しているようです。ドイツのメーカーらしく合理的です。全てのパーツが簡単に取り外せるので、これなら断線しても修理は容易。アームも金属製で壊れる要素がほぼ無いので長く愛用できそうだと思いました。

単純な構造だからこそ、フィルターや吸音材で特性がガラッと変わってしまうんでしょうね。
こうして分解してみると、ヘッドホンは精密機器だと改めて実感します。





■ おまけ。音質の違いは?

□ DT990E
・下の2機種より妙に生々しく実在感が半端ない。
・弦楽器を爪弾く音がはっきりして実にリアル。
・シンバルやスネアが他の音より主張しているように聞こえる。
・DT880Eから高域と低域の制限を取り払ったかのような音。
・T90と比べても解像感は少し負けるが、高域の出方に関しては良い勝負。
・低域はやや柔らかく分厚い鳴り方。そして異様なくらい広がりを見せる。
・重低音はずっしり重く、かといって高域は明瞭でホールのような音場感。
・音源に対して忠実と言えないが、豪快な鳴りっぷりは聞いていて楽しい。
・生楽器を聞くと空気感の再現が素晴らしくヘッドホンで聴いている気がしない。
・例えるなら木製ラージスピーカーを非常に広い場所で鳴らしている感じ。
・ウッドベースは木材のしなやかさ、弦の震えまで手に取るように伝わってくる。
・ボーカルは3機種の中で一番遠く聞こえる。オーケストラやインスト向け。JAZZもいい。
・高域は弱いシャリシャリ。か細いが量があるので人によっては刺激的に聞こえる。
・低音のキレは悪い。ボンボンなるわけじゃないが、切れ目が少なくハイテンポな曲だと繋がっているようにねっとり聞こえる。ただ、「そういうものだ」と思えばロックだろうが何だろうが楽しめる懐の広さがある。
・ライブ録音やJAZZの名盤など、生っぽさを感じたい時に自然と手が伸びて使っている。
・性能よりも音色や雰囲気の出し方が魅力的。
・Fidelio X1と同じくらいお気に入りです。


□ DT880E
・初めて買ったbeyerdynamicのヘッドホン。衝撃的な出会いだった。
・まとまりが良く上品。HD650などに似た特性の良い音だと思う。
・周波数帯域のバランスは一番良好だと感じた。
・高域が出ているというより低域が適切に抑えられた感じ。
・DT990Eと同じくシンバルやスネアが目立つ。少し金属的かもしれない。
・ほんのわずかにこもり感がある。聞いている内に気にならなくなる程度。
・ボーカルは近くて聞きやすい。これぐらいが適当だと思った。
・高域はDT990Eよりスッキリしているが、わずかにキンキンな硬さもある。
・低域はDT990EやT90より少ないが、出るべき時はきちんと鳴る。
・芯がある低音といった方がいいのかな。アンプのパワーが足りないのかもしれない。
・3機種の中でボリュームが低く聞こえる。どうやら鳴らしにくいらしい。
・潜在能力は間違いなく高いのだが、地味な音色で損している。
・フラットな特性が好みであればグッとくるものがあるはず。
・自分はDT990Eの方が好きだった。


□ T90
・高解像度でありながらキンキンしない。緻密に配置された音。まさに絶妙。
・全体的に高域寄り。引き締まった低音も含めてスカッとした爽快感がある。
・音の輪郭がはっきりしており、淀みのない透き通った音が特徴的。
・低域はDTシリーズ並に深いところまで鳴っている。タイトよりは柔らかく感じた。
・中低域が膨らまず一切ボワボワしない。
・DT880Eと似て低域の制動が効いている。T90の方が多めでよりオーディオ的。
・DT990Eと比べると低音が不自然に強調せず、張りがある。
・サ行の刺さりは一番優しいと思った。ざらつく付帯音が少ないからだろうか。
・高域の量は3機種の中で最多。最近ちょっと多すぎる気がしてきた。
・DTシリーズが雰囲気重視、T90はクッキリ鳴る特性重視かな。
・音場の広がり方はDT880Eに近いが、T90の方がより広く感じる。
・DT990Eは低域を重心にして音場が広い。T90は高域中心に広がっていく。
・同じ250Ωでありながら高能率。HP-A3で音量だけなら十分取れた。
・シンバルなどが目立つのは他と一緒。ただ恐ろしく鋭く細い。
・音の分離が優れている。とにかく正確に音を鳴らすヘッドホンだと思った。
・解像度の高さ故にビットレートの違いも分かる。嬉しいけど困った。
・どのジャンルも鮮明に鳴らす。しっとり鳴って欲しい曲は苦手かも。
・ミックスが「下手くそ」な曲は聴くこと自体が苦痛。容赦ない性質だと思う。
・解像感に惹かれて買ったが、DT990EやFidelio X1の音が好きだと気づいたので持て余し気味。
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[ 2015/01/11 11:50 ] ヘッドホン・イヤホン | TB(0) | CM(0)







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