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【ヘッドホン】 Philips 「Fidelio X1」を購入した。 

フィリップス(Philips)の最上位オープンイヤーヘッドホンである「Fidelio X1」を購入しました。

ようやく手に入りましたので簡単にレビューを書こうと思います。

購入後2ヶ月経過したので再評価しました。
【ヘッドホン】 Fidelio X1を再評価。


Philips Fidelio X1

http://www.japan.philips.co.jp/fidelio/products/x1/
自然で透明感あるサウンドを体感できるプレミアムヘッドフォン

X1 は、Fidelioシリーズの中でも自然で透明感のあるサウンドを体感できる製品です。世界に57名しかいないフィリップスのサウンドエンジニア“ゴールデンイヤー”が開発初期から最終審査まで一貫して関わっており、原音を細部まで忠実に再現します。50mmネオジウムスピーカーを搭載し、奥行きを感じる低音域、透明感のある中音域、洗練された高音域と、バランスのよい極上の音色を奏でます。


昨年からヘッドホン買い換えを検討しており、年末にゼンハイザーのHD558を手に入れました。
軽くて装着感も良く、音質も破綻が少なく臨場感のあるバランスの取れたヘッドホンです。

けれどわずかに曇った感じが根本的に改善しない、低域の質はいいけれど密度の薄くまっりした音なので単調に感じるなどちょっとした不満が溜まり、音漏れ問題も加わってわずかな期間で手放してしまいました。


それ以降、音漏れの少ない密閉型ヘッドホンを可能な限り試聴して見たのですが

・SHURE SRH840:クッキリハッキリ系。価格も音もバランス良し。でも装着感が悪くとても重い。無理。
・SONY MDR-1Rmk2:装着感最高。レスポンスの良い厚い低域。しかしモヤッとした感じが気になる。
・AKG K550:密閉型なのにクリアな音。ただ低域は音圧があまり無い。好みじゃ無い。
・Victor RX700: 3千円でこの音か!しかしフィットせず解像感も低く重い。C/Pは良いんだけどね。
・DENON AH-D600EM 近くに試聴できる環境なかった。評判見る限り良さそうな感じ。
・SONY MDR-CD900ST:パッドが薄く長時間は辛い。音場が平面的でうるさく感じる。好みじゃ無い。
・ATH-M50:思ったより結構いいかも。少し高域伸びるとさらに良い。
・SHURE SRH440: こちらを買うならSRH840の方が好みだなぁ。モニターチックな音だと思った。
・DENON AH-D1100: 軽く装着感良い。音は少し癖があると思う。低域はしっかり出ている。
・Sennheiser HD25-1 II: 過去に試聴。低域ガッツリ系。オンイヤーなのでパス。側圧も結構強い。
・Sennheiser MOMENTUM: ボーカル物に合うまとまった音。低域控えめ。値段高すぎじゃ無いかな……
・SONY MDR-Z1000: 解像感ずば抜けてる。色々とキリキリした音。純粋なモニター機かな。合わなかった。
・beyerdynamic CUSTOM ONE PRO: 良いドンシャリホン。低域を4段調整できる。自分は3段目強が良かった。オーム低い割に音量が取りにくい。重量あるけど装着感はまあまあ。クリアさもある。少し高域に癖があるかも。ボーカル引っ込んでる。上から消去法で削っていき最後まで候補に残った。

他にも店頭に並んでいる密閉型ヘッドホンは全種類試してみたんですが多いので割愛。


これだけ聴いておいてしっくりきた物がありませんでした。
音だけならSRH840が良かったんですが、頭頂部に圧迫感を感じますし何よりとても重い。
側圧もあるのでZ700DJのように耳が痛くなりそうで検討から外しました。


妥協して装着感最優先でMDR-1Rmk2に手を出そうと思った矢先に出張が入り、そしてFidelio X1に出会いました。
レトロモダンで高級感のあるデザインです。後述しますが見た目通りの上質な音を鳴らします。

Philips Fidelio X1



スペックは以下の通り。

タイプ オーバーヘッド/オープン型
再生周波数帯域:10-40,000Hz
インビーダンス:30Ω
感度:100dB
スピーカー径:50mm
最大入力:500mW
ケーブル長:3m
接続端子:6.3mmステレオ
本体側接続端子:3.5mmステレオミニ
コネクタ仕上げ:24k 金メッキ
本体質量:440g(ケーブル、アダプター含む) ケーブル除いた実測値で368g
付属品:6.3mmケーブル、3.5mmアダプター、ケーブル収納クリップ



以下フォトレビューです。


Fidelio X1 外箱

フィリップスの最上位モデルなだけあって外箱も高級感のある物となっています。


Fidelio X1 箱の中身

ふたを開けるとこのような感じ。ワクワクしますね。


Fidelio X1 持ってみた

手に取ると適度な重みと金属パーツのヒンヤリとした触感が伝わります。
各部の精度も高く、とても質感が良いヘッドホンです。


左右表示マーカー

ヘッドバンド内側には左右の表示マーカーがあります。これも金属製。


Fidelio X1 低反発イヤーパッド

低反発ウレタン+ベロア素材を使った高級感のあるイヤーパッドです。
実はこの機種はイヤーパッド内部にも音響調整材を埋め込んでいるためユーザー側で交換ができません。

http://gqjapan.jp/life/gear/20131008/fidelio-x1
クッションも、実はかなり重要な工夫が施されています。耳をしっかりと囲み、フィットさせることで遮音性を高める一方、空気の流れなども実はコントロールしています。ベロア素材を使って高級感を出し、さらに内部のクッションは2層になっていて共振や振動を低減。内側は快適さ、外側は音のチューニングにも関係があります。外側のクッション内にはフェルトペーパーが挟み込まれていて、ネオジウムマグネットを採用した50㎜径ドライバーで再生される音をチューニングしています。ヘッドフォン自体はもはや我々にとって、楽器を作っているのと同じようで、中身の構造はものすごく複雑に作られているのです。


MDR-Z700などウレタン表皮のイヤーパッドと違い、表皮にベロア素材を使っているので加水分解は進行しにくそうですが、将来的にダメになったときはメーカー修理しかありません。購入を検討している方は要注意です。

そういった制約があるためかフィット感は上々です。側圧は最初強かったですがしばらく使っているとちょうど良い塩梅に収まります。


Fidelio X1 ヘッドバンド

レトロな雰囲気のヘッドバンドは牛革を採用しています。この部分結構お金かかってそうです。


Fidelio X1 皮の末端処理は甘い

敢えて重箱の隅をつつくなら皮の末端処理、もうちょっと綺麗だったら嬉しいかも。



Fidelio X1 ハンモックバンド

X1はケーブルを除いても実測値で368gもある重量級ヘッドホンです。
その重量を支えるのがこのハンモック形状のメッシュバンド。
広い面積で抑えてくれるので重量の割に圧迫感や重みが少なく感じます。

ただ装着感は要注意。今は慣れてしまいましたが、最初は側圧&ヘッドバンドが強めなので違和感があります。
エージング完了した頃にはバンドも緩んで圧迫感も改善されます。
特にヘッドバンドの長さ調節ができないので頭部が大きい人は物理的に入らない可能性もあります。
私はバイクのヘルメットだとM~Lサイズで丁度いいのですが、LLサイズの人は避けた方がいい気がします。


Fidelio X1 メッシュハウジング

一つデザイン上のアクセントになっているメッシュハウジング。
開放型なので音漏れ上等ですが、諦めて部屋にこもって使うことにしました。
音の抜けが密閉と開放型じゃ全く異なるんですね。自分が好きなのは圧倒的に後者だったようです。

このオープンバック構造で透明感あるサウンドを実現しているそうです。

スピーカーの後方で増加する空気圧を排除するため空気が通るよう設計し、振動板に十分な可動域を与えました。これにより音の透明感が大幅に向上し、なめらかな高音域を再生します。


また大口径の50mmネオジウムドライバーを採用しています。

高性能な50mmネオジウムスピーカーを搭載しており、奥行きを感じる低音域、透明感のある中音域、洗練された高音域と、バランスのよい極上の音色を奏でます


メーカーの売り文句って大げさな物が多いですが、このX1に至っては文面そのままの音が出てきます。


Fidelio X1 人間工学に基づいた設計

スピーカーユニットは二層構造となっています。金属リングと2カ所の軸で固定されています。
これにより共振や振動を軽減し音の細部まで再現しているとか。
また前後30度ほど傾けて動くように軸が配置されています。
人間工学に基づいているそうで自然に最適な位置へと誘導されます。


Fidelio X1 二重構造

別アングルからもう一枚。


3.5mm ステレオミニプラグ端子

ヘッドホンのケーブルはリケーブル対応。3.5mmミニステレオプラグ端子です。
標準ケーブルは3mも長さがある上、AV機器側が標準ステレオプラグなのでウォークマンなどに差すためには変換プラグが必要となるため扱いづらいです。それに抵抗値が高くばらつきがあるそうで品質もいまいちとの話。

後日適当なケーブルに交換しようと思っています。


Fidelio X1 付属品

付属品は説明書、3mケーブル、変換プラグ、ケーブル収納クリップの4品のみ。
標準ケーブルはケブラー素材を使っています。



肝心の音質ですがHD558以上に低域の厚みを感じます。メーカーの言うとおり「奥行きを感じる低音域」そのものです。SRH840やZ700DJのように強いアタック感を伴う低域ではありませんが、自然に深く沈み込む柔らかく雰囲気の良い低域です。特に100Hz以下の低音成分がたっぷり含まれた音源を鳴らすと音の塊が立体的に包み込む感じで迫ってくるので非常に楽しい。ミックス次第で多少中高域に被ることもありますが透明感を損なうまでは行かないですね。FLAC音源以上で本領を発揮しますが、なにげにMP3やAACの圧縮音源でもうまくマスキングして鳴らしてくれます。DJフォンと比べれば丸くなる物の、アタック感も感じ取れるので割と何でも行けそうです。


音場はかなりの臨場感。音の定位がハッキリとしています。楽器の位置関係が分かりやすい。
ボーカルは前へ近くに出てくるタイプですね。抜けが良いのでちょっと薄い方ですが。で、その後ろ側に低域が広々と構えている感じです。ジャズなど生楽器中心では臨場感に繋がり音場がグッと広がります。

極薄くリバーブをかけたような音色があります。残響感もしくは余韻とでも言うのでしょうか。打ち込み&低域中心の曲で一瞬感じることがあります。低域のレスポンスはほどほどですし、音圧は密閉型ほどありませんのでアップビートな曲は少し丸くなります。解像度は下がりますがZ700DJの方がヘビーな曲を楽しめますね。


低域が濃厚に鳴るのに高域には透明感があり中域は癖が無くスムーズ。比較対象として上げるなら自分の知っている限りHD650が近いのですが、さらに透明感が上回る印象です。それでいてキツく刺さるような事もありません。


インピーダンスが30Ω、感度も100dBと低消費電力のウォークマンやスマホ、ゲーム機などでも十分な音量を得られるのもX1のメリットの一つです。これがHD650だと音量MAXでもうるさくない音量までしか音が出ない機器も出てきます。X1だとうるさいくらいに鳴りますから機器側にも余裕ができます。とはいえ、ヘッドホンアンプを経由させた方が本来の音を楽しめるそうですのであることに越したことは無いのですが……予算が尽きましたのでいずれということで。


世界に57名しかいないフィリップスのサウンドエンジニア“ゴールデンイヤー”が開発初期から最終審査まで一貫して関わっており、原音を細部まで忠実に再現します。



Fidelioシリーズに携わった“ゴールデンイヤー”は良い仕事をしていますね。
イヤーパッドが交換不可な点だけ残念でしたが、それでも久しぶりに満足のいく買い物ができました。




□ 3月16日追記

ショップでHD650試聴し直してきたのですが、高域の伸びというのかキラキラ感はHD650の方が上な気がしました。低域もHD650が締まって聞こえます。というよりX1がHD650より極低域が出ている感じなんでしょうか。良い意味で緩さがある柔らかな低域で鳴りますね。HD650は中低音も豊かで広がりがあって迫力もあり、X1は極低域がとても豊か、かつボーカルもきちんと聴かせてくれる感じです。開放型で抜けが良いため両者共ボワつきはありません。

漂う雰囲気は両者とも似ていますが、性格は少々異なりますね。
特に音場が大きく違うと感じました。

HD650の音場は狭めなのですが、後頭部まで包むような広がりで自然な感じがします。HD650はクラシック向きかな。ジャズも良い感じですし。解像度もX1よりわずかに上な気が。X1より陰鬱ですが独特の重厚さがあります。

X1は全体的に音場はやや広いかな? 中域が他の音域より近いところで鳴っていて、それを低域と高域がすっぽり包み込んでいます。クラシックよりはポップスなどに向いた雰囲気です。試聴してきたヘッドホンの中でも変わった鳴り方。最初からそういう需要を見込んで意図して調整しているんでしょうね。HD650より明るい音です。

購入直後は硬質な音が混じっていましたが、最近は和らいでまとまりが出てきたように思います。しかも時間経過と共にイヤーパッドが変形している為なのか、ドンシャリ気味だったものがフラットな方向へ変わってきていてエージング完了まで長そう……

好みもあるのでしょうが、イヤホンでIE8を長年使っていることもあってゼンハイザーの音作りがやっぱり好みなんだなーと改めて思いました。とはいえ今更HD650を買うくらいならBeyerdynamicかULTRAZONE辺りの個性的なメーカーを試してみたいですが。



□3月18日追記

X1はインピーダンスが低めで携帯機器でも鳴りやすいヘッドホンです。HD650を試聴する際、普段聴いている曲をウォークマンに突っ込んでHD650を直差ししてみたのですが音量最大でもいまいち。PHA-2を借りて音量を稼ぎました。X1は直差しでも十分すぎる音量が取れます。最大だとうるさすぎて聞けないくらい。

録画してあった映画をX1を使って聴いたんですが、低域が効いていて楽しいです。定位もきちんとしているので台詞もハッキリ聞こえるので映画館で見ているかのよう。長時間低音を聞き続けると疲れやすいですが、X1は自然な感じで平気でした。

368gの重量もハンモック型のヘッドバンドが上手く分散させてくれるため、頭頂部が痛くなることもありませんでした。ただし、開放型の割に蒸れる感じがしますね。HD558しか長時間装着したことありませんが、それよりは耳が少し熱くなる気がします。側圧がHD558より強いのかな? しばらく経過を見たいと思います。



□3月20日追記

開封当初のドンシャリ感は鳴りを潜め、弱フラットな音になりつつあります。
低域ばかり気にしていましたが脳が慣れてきたのでしょうか。

むしろ高域とのバランスの取り方がX1の良さではないかと思うようになっています。


低域の感じ方は自分は3通りに分けてます。

「ボンボン」・・・・・・・・中域寄りの低音。多いとボヤけた音。
「ズンズン」「ドスッ」・・・低音。キックの音など音圧を感じる低音。
「ドゥーン」「ブーン」・・・極低音。音よりも振動を感じるレベル。響きや余韻。


X1の低音は「ズンズン」系です。しかも量も結構なものです。
しかし「ドスッ」とした部分は開放型らしく抜けが良くてスッと退いてくれます。
極低音まで下へ伸びている感じはありますが、密閉型と比べると控えめです。
そのため低域全体の量に対して音圧はそこまで強く感じません。

HD558はやや低音が中低音にまで広がりがあるようで、独特の曇った感じがわずかに残りましたが
X1は低音こそは出ていても、中低域~中域まで干渉しない特性になっているようです。
結果として雑味が抜けた奥行きの感じる低域に仕上がっています。


・・・・っているのはずなのですが、甘さというか緩さが気になる場合もありますね。
強い低域を制動しきれていないような雰囲気が曲によってたまに。やはりHPA必要かなぁ・・・
それとも再生機器側だろうか・・・色々と試してみたいです。


高域はシャリつきや突き刺さる音は全くといって良いほど感じません。
かなりチューニングされているのか滑らかで凹みもほぼ感じないです。
解像度は比較対象無ければもう十分すぎると思えます。えぇ。比較しなければ十分です。
気にしだしたら間違いなく泥沼一直線ですから

透明感は良い感じですが、艶やかさはもう一歩欲しいかも。
最初よりはボーカルの“出し方”が自然になってきました。
女性ボーカルは結構良い部類じゃないかな?なんか“味”があります。

見た目はレトロ風なX1ですが、音は割と現代風かもしれませんね。
[ 2014/03/08 03:51 ] ヘッドホン・イヤホン | TB(0) | CM(2)

決心がつきました

私もヘッドフォンは密閉型よりも開放型の音質の方が好みです。しかし、開放型はどうしても密閉型に比べて低音が弱く感じるのが悩みの種でした。お店で視聴の末、最終候補に残ったのがこのX1でした。初購入のヘッドフォンがいきなりX1なので小心者の私にはどうしても踏ん切りがつかず、月日だけが経っていきました。しかし、こちらのサイトにたどり着き、自分の耳の感覚が間違っていないことがわかりX1の購入の決心がつきました。本当にありがとうございました。
[ 2014/09/12 19:55 ] [ 編集 ]

Re: 決心がつきました

稚拙な記事ですが購入の参考になったようで何よりです。
初めてのヘッドホンに高級機を選ぶと後々安上がりかもしれませんね。一度音の基準が出来るので買い換えの際も比較しやすくなります。私は以前から欲しかったメーカーに手を出しまくりで泥沼化しちゃいましたけど。

いくつかヘッドホンを買い足しましたが、今でも一番のお気に入りはX1です。どこか暖かみのある音色がとても気に入りました。開放型の音ヌケの良さと低域の迫力を併せ持つ、良くできた「人を楽しませる」音質のヘッドホンです。気になっていたイヤーパッドも半年程度では劣化も感じられず、案外耐久は問題ないのかもしれません。
[ 2014/09/13 03:50 ] [ 編集 ]

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